個人事業主と会社(法人)とでは、どっちがよいでしょうか?と聞かれることが多々あります。
お客様が何をメリットとするのかで答えが変わってしまいます。
①対外的な信用力
会社は、法務局で、登記簿謄本が誰でも取得できますので、資本金がいくら、代表者
が誰と会社の規模が分かりますが、個人事業主は、そういう調査ができません。
また、会社は、代表者が死亡しても、会社はそのまま存続しますが、個人事業主は死
亡してしまいますと実質終わってしまうということもあり、取引をするなら会社とす
ると考えることが多いです。
②税務面
会社としては、役員報酬(給与)に所得税、会社に法人税がかかり、個人事業主には
所得税がかかります。
一人会社で比較して、家族構成、支出額により違いますが、700万円~1,000
万円以上の売り上げがありましたら、会社の方が、税務面で良いことが多いです。
③年金・健康保険
個人事業主は、国民年金・国民健康保険の加入、会社は、厚生年金・健康保険となり
ます。
会社の場合は、年金・健康保険金額の半分を負担することになりますので、利益を上
げている会社でないと負担増と考えることになると思います。
ですが、年金受給をするときには、厚生年金の方がもらえる金額が大きいです。
これの良し悪しは、利益がどうかで考えることになります。
④建設業許可
個人事業主の場合は、個人事業主が死亡しても、建設業許可は相続人に承継できませ
ん。
誰かが引き継ぎたくても、新規で建設業許可の申請をしなければいけません。
会社は、代表者が死亡しても、許可庁に変更届等を出さなくてはいけませんが、会社
は存在してますので建設業許可は失効しません。
以上のように、何をメリット・デメリットと考えるかは、お客様の状況により変わりますので、ご相談をいただけましたら、お客様の状況を確認した上で、お客様により良い形をご提案できると思っております。